03feb2008

職場では「ゆうせん」が流れている。仕事柄J-POPというわけにもいかないし興味もないので、クラシックチャンネルを流しっぱなしにしていたら、毎日同じ曲ばかりですっかり飽きてしまった。飽きるだけならまだしも、同じ曲ばかり聴き続けていることが苦痛で、だんだん気分が沈んでくるようになった。

何もしないでいても何の解決にならないので、対策を講じてみた。幸い私はいつもPCの前に座っている。ゆうせんは大音量ではないので、PCのスピーカから小さな音量で別の音を出せば、ゆうせんの音が気にならなくなる。
ネットラジオSHOUTcasthttp://www.shoutcast.com/)」で、クラシックチャンネルやジャズチャンネルを選べば、勝手に聞き慣れない曲が流れてくる。ゆうせんのローテーションも気にすることはない。これで万事丸く収まった。

昨日、いつものようにSHOUTcastのチャンネルを選局していると、心地よいピアノの旋律が流れてきた。タイトルを調べてみたら、DUNEというグループが演奏する「One Moment」という曲だった。どうやらオリジナルではないらしいが、そんなことはどうでもよい。一度聞いただけで気に入る曲など滅多にないのだから、覚えているうちに行動に移すべきだ。
そう決意した私は、その曲が入っているアルバムを手に入れるべく検索を開始した。

素晴らしきネット世界。ほどなくして探しているアルバムは見つかった。しかし、在庫切れやプレミアム値札の壁が立ちはだかっている。amazon.comに至っては、MP3ファイルをちらつかせて「ダウンロードすればあ?」と嘲りながら日本からの登録を拒むSっぷり。相変わらず玄関口には「日本で買い物しましょう」という看板が掛かっている。だったら日本に品物用意しとけ。

諦めかけたそのとき、最後の手段を思い出した。あの忌まわしきiTunesだ。指揮官不在の潜水艦のように潜水と浮上を繰り返すアップデート催促攻撃と、PCに負荷をかけまくるただそこにいるだけのプログラムは、使うもののやる気を根こそぎ奪う強者。
iPodをここまで広めた立役者(私は持ってない)とはいえ、そもそも必要性のないソフトをインストールした挙げ句に強いる苦行の連続に耐えかね、年末にPCがクラッシュしたのをよいことに無視していたのだが、いよいよ出番を願うしかない。

屈辱の再インストール終了から3分後、そこには念願のアルバムを手に入れた私がいた。あまりのあっけなさに今もまだ呆然としている。悔しいけれどアップルGJ。あと、昨日と今日半日の苦労を返せ、amazon.com & amazon.uk。